ひじき祭投稿動画↓の参考文献まとめです。遅れました。タイヘンモウシワケゴザイマセンデシタ
参考文献元の最終閲覧はいずれのサイトも2024.12.1です。
全体的な基礎知識
公衆衛生で取り扱う範囲確認
・医療情報科学研究所「公衆衛生が見える2020-2021」メディックメディア.2020 (ISBN:978-4-89632-779-3)
・大塚 文徳「衛生化学詳解 下【第2版】」京都廣川書店.2017(ISBN:978-4-906992-88-1)
最初のまとめ部分
"1平方センチメートルあたりに2㎎塗布した状態で測定する"って国際基準(iso24444)で決まってるんだけど。
日焼け止めの測定方法は決まっています。
・日本規格協会「ISO 24444:2019 化粧品-日焼け防止効果の試験方法-日焼け防止指数(SPF)のインビボ測定 Cosmetics -- Sun protection test methods -- In vivo determination of the sun protection factor (SPF)」
ただこれは1冊3万円とかするので流石に原文は読めてません。実際に参考にしたのはこの辺
・株式会社ユーザーライフサイエンス「SPF測定実施マニュアル」
・水野誠「紫外線防御効果測定法に関する最近の動向について」
・佐藤潔「紫外線防止効果測定について―SPF・PA 測定法の現状と課題―」
画像の引用元はこちら
・プライミクス株式会社「文系でもわかる分散 その6(番外編)」
実際に使われている量は日常生活だと0.4㎎、レジャー活動時だとしても0.8㎎程度って言われてます。
0.4㎎/cm^2の方
・Autier P, Boniol M, Severi G, Doré JF; European Organizatin for Research and Treatment of Cancer Melanoma Co-operative Group. Quantity of sunscreen used by European students. Br J Dermatol. 2001 Feb;144(2):288-91. doi: 10.1046/j.1365-2133.2001.04016.x. PMID: 11251560.
0.8㎎/cm^2の方
・Petersen B, Datta P, Philipsen PA, Wulf HC. Sunscreen use and failures--on site observations on a sun-holiday. Photochem Photobiol Sci. 2013 Jan;12(1):190-6. doi: 10.1039/c2pp25127b. Erratum in: Photochem Photobiol Sci. 2013 Dec;12(12):2202. PMID: 23023728.
元はと言えばここからの股引き。(コイツ股引きしかしてねぇな)
・日経DI「日焼け止め、ほとんどの人は必要量の半分も使えていない?~“適量”と“重ね塗り”の重要性」児島悠史
別のデータだと1.2㎎/㎝^2ほど使ってるって言うのもあったりはしますが、まぁ2㎎/cm^2には届いていないようです。
・水野誠「サンスクリーンの長期使用効果」
塗る量が少なかったところで一定の効果は出るしSPF50の日焼け止めを基準量より少ない1.0㎎/㎝^2程度しか塗らなかった場合でも、SPF30~40程度は維持できているようです。(グラフより)
そして日常使いならこの程度で必要十分ではあります。・水野誠「サンスクリーンの長期使用効果」
SPFは日焼け止めが塗布された皮膚の最小紅斑量と、塗布されていない素肌の最小紅斑量の比で表すよ
・日本化粧品工業連合会「日本化粧品工業連合会SPF測定法基準」
(PAについて→)まぁ大体の場合でSPFに相関するし、これもあくまで目安だからあんま気にしなくていいよ。
UV-Aはサンタンも起こしますが、しみやしわなどと言った反応は紫外線量や波長にばらつきが大きく測定することが困難かつ、実際の生活場面での意味付けが困難です。
なのでPAは具体的な数値表記ではなく、+から++++で表すのですが、実際の商品において「サンバーンだけ起こしたい」と言う需要は皆無に近いので「高PA、低SPF」と言う商品はないと思います(調べたわけではない)
なので基本的にSPFとPAは相関します。
・福田實「紫外線防御脳の評価と表示方法」
・日本化粧品工業会「紫外線防止の基本」(画像出典)
(紫外線吸収剤について→)この際に起こる化学反応で肌に刺激を与える事がある
小児を対象にした研究によれば「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」は頻度高め。
後述していますがよく使われる成分なので、これが肌に合わなかった場合は避けるのが難しくなります。「ノンケミカル」とか書いてある場合は大体紫外線吸収剤入っていないのでそちらを使用する感じですかね。
・Haylett AK, Chiang YZ, Nie Z, Ling TC, Rhodes LE. Sunscreen photopatch testing: a series of 157 children. Br J Dermatol. 2014 Aug;171(2):370-5. doi: 10.1111/bjd.13003. Epub 2014 Jul 30. PMID: 24673302.
(金属アレルギーについて→)起こすことはほぼないから大丈夫
化学担当パートで記載します
物理担当パート
紫外線の発生源について→当然、地球から1億5000万㎞離れたところにある太陽からだね!
など、紫外線に対しての基礎知識全般
・国立環境研究所「絵とデータで読む 太陽紫外線 -太陽と賢く仲良くつきあう法-」(ISSN 1341-4356)
電場は…1【C】の電荷が受ける静電気力って習ったような…。
から電磁波とか周辺の教科書的な説明
→高校の時の物理の教科書(高校特定されるんで勘弁して)
ネットならこの辺
・TryiT「5分でわかる!静電気力と位置エネルギー」
・
下のサイトは実際分かりやすいのですが、セキュリティソフトで弾かれる可能性があるので接続は自己責任でお願いします
・わかりやすい高校物理の部屋「電場」 https://wakariyasui.sakura.ne.jp/p/elec/dennba/dennba.html
・わかりやすい高校物理の部屋「電磁波」
https://wakariyasui.sakura.ne.jp/p/elec/dennjiha/dennjiha.html
因みに工学系の人は磁場のことを磁界って言ったりするらしいけど、ややこしいから今回は磁場で統一な!
どうでもいいのですが、中学校の教科書は磁界だったんですよね。高校で急に磁場になりました。単語が違うと別の意味だと思っちゃってややこしいからホントやめて欲しい。
電磁誘導→高校物理の範囲かな?
ここガバ。
中学2年の「電流と磁界」で出ますね。うちのきりたん中学2年生なので今まさにやってるはずですね。(いや、6月ならワンチャンまだやってないか…?)
文部科学省 中学校学習指導要領解説「【理科編】中学校学習指導要領(平成29年告示)解説」 |
同上 |
コメントで擁護してもらってますが、中学では発生についてがメインなので。
回る事によって電場や磁場が変化する、それによって電気が発生しているって言うのが重要で、ただそこに磁場があるだけじゃ電機は発生しないから注意ね
のところ(磁束とか含めた原理)あたりは高校物理の範囲っぽいですね。
文部科学省 高等学校学習指導要領解説「【理科編 理数編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説」 |
高校の教科書でここ読んでたので、ここが初出だと思い込みましたすいません。学習指導要領を見ろって話ですね、ハイ。
生物担当パート
・国立環境研究所「絵とデータで読む 太陽紫外線 -太陽と賢く仲良くつきあう法-」(ISSN 1341-4356)
補足:通常細胞が死ぬのは2パターンです。
●寿命などで起こる細胞死
●外部からのダメージなどで起こる細胞死
前者は管理制御された細胞死です。細胞が小さくなり、細かく分裂され、マクロファージなどの貪食細胞によって処理されます。細胞内容物の流出などが起こらないので炎症反応も起きません。(アポトーシスって言います)
後者は突然死です、計画された死ではないので細胞膜の破壊とともに細胞内容物が流出、炎症が起こります。(ネクローシスって言います)
表皮細胞の細胞死はどちらにも当てはまらないので研究が続いています。
因みにですが、核を失った状態で利用される細胞としては表皮の他にも目のレンズ部分を構成している細胞や、酸素を運ぶ赤血球などがあります。
それ以外にも、紫外線はDNAに損傷を与えて最終的にはガンを引き起こす可能性などもあったりします。
・環境省「紫外線環境保健マニュアル 第2章 紫外線による健康被害」
これをスキンタイプと言って、国際的な基準では6タイプに分けられます。(からの日焼け説明含む)
・日本皮膚科学会「皮膚科Q&A Q6フォトスキンタイプとは何ですか?」
・環境省「紫外線環境保健マニュアル 2020」
赤くなりやすい人は特に紫外線対策が必要になって来るでしょう
・日本皮膚科学会ガイドライン「皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン第 2 版」
特にこの辺を参照しての説明
加えて、雪は紫外線を反射しますから雪山なんかは全周から紫外線を浴びる事になります。(から、目のリスク説明部分まで)CQ1.メラノーマの発生予防を目的とした紫外線防御は勧められるか
→推奨度C1 推奨文:日本人ではメラノーマの過半数が肢端部に発生し,紫外線の関与は少ないと考えられるが,サンスクリーン剤などで紫外線防御を行うことにより露光部のメラノーマの発生率が減少する傾向はあるため,紫外線防御を考慮してもよい.CQ1.有棘細胞癌の発生率を減少させる目的で紫外線防御を行うことは勧められるか
→日本人の中でも色白で色素沈着を起こしにくいスキンタイプの者
推奨度:B 推奨文:紫外線防御が勧められる.→上記以外の日本人の大半を占めるスキンタイプの者
推奨度:C1 推奨文:紫外線防御を考慮してもよいが,その有益性は不明である.
・環境省「紫外線環境保健マニュアル 2020」
黒いサングラスでも紫外線をあまりカットできないものはあります・
・近畿大学メディカルサポートセンター「紫外線から体を守りましょう」
・大阪府医師会「目の紫外線対策」
・厚生労働省 「e-ヘルスネット 健康用語辞典 ビタミン」
・馬場広子「グラフィカル機能形態学 = GRAPHICAL FUNCTIONAL MORPHOLOGY : 薬が効く先のカラダへの理解を求めて」京都廣川書店.2016(ISBN:978-4-906992-71-3)
・大塚 文徳「衛生化学詳解 下【第2版】」京都廣川書店.2017(ISBN:978-4-906992-88-1)
ビタミンは体内でほとんど作ることができないため、食品から摂取する必要があります。って習ってたのでビタミンDの話を聞いた時に「イレギュラーが…」ってなりましたね。
最近はビタミンD不足の小児が増えていて、「過度な紫外線対策が原因なんじゃないか」って話もあったりしますね。
・国立環境研究所「最近の日本人のビタミンD欠乏」
・厚生労働省「2─2 乳児・小児」
・日本小児科学会「現代のくる病診療A to Z」
・国立環境研究所「肌にダメージを与えない範囲で、最適な紫外線照射時間を広く知らせる」
・国立環境研究所 地球環境研究センター「ビタミンD生成、紅斑紫外線量情報」
化学担当パート
日焼け止めとして適しているのは可視光は透過して、紫外線領域の光はカット…と言うか反射させたりする物だね。・打越哲郎「機能性セラミックス微粒子の紫外線防御機構と特性」
いわゆるサンスクリーン剤には,Fig. 2 の光吸収スペクトルに示すように,可視光域では高い透過特性を示し,400 nm 以下の紫外光域をカットするような材料が適している。
可視光を散乱させちゃうと白っぽくなっちゃうから美容的にね、微妙なんだよね。
・福井崇「遮光製品(サンスクリーン)とその作用」
酸化鉄を使うこともあるけど、よく使われるのは酸化チタンだねー。紫外線散乱剤は,UVA~UVB まで幅広い波長の紫外線を防御することができるが,紫外線だけでなく可視光も散乱することから肌に塗布すると白くなり,カサつく感じや粉っぽさ等の使用感が課題となってくる。
・本間茂継「化粧品開発に用いられる紫外線防御素材」
紫外線散乱剤は化粧品に配合されている構成成分の一 種で,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化セリウム,酸化鉄等 の無機酸化物粉体がそれにあたる。このうち,いずれも一次粒子径が100nm以下の微粒子酸化チタンと微粒子酸化亜鉛が紫外線防御を目的に汎用されている。酸化鉄も化粧品で汎用されているが,こちらはファンデーションなどのベースメイクの着色剤として用いられるのが一般的である。
・本間茂継「化粧品開発に用いられる紫外線防御素材」
・甲南大学 教育学習支援センター「2-2.物質としての半導体の特徴― 物質とは何か?そして半導体とは? ―」
以下ドメインが「.co.jp」含みます。会社に有利な内容に偏る可能性があるので基本参照しないのですが、基礎知識部分なので問題ないと思います。
・光触媒マテリアルズ「光触媒反応の原理を解説します」
・東芝デバイス&ストレージ株式会社「1-1. エネルギーバンド図」
・打越哲郎「機能性セラミックス微粒子の紫外線防御機構と特性」
・HORIBA「光散乱と粒子径」
・福岡女子大学「光と色について」
・西條純一「有機物性化学 第4回 色(色素)・屈折材料」理想的な紫外線吸収剤の条件について
・田原定明「紫外線吸収剤と化粧品」
・厚生労働省「化粧品基準」メトキシケイヒ酸エチルへキシル等の紫外線吸収剤について
・本間茂継「化粧品開発に用いられる紫外線防御素材」
・分部孝範「有機系紫外線吸収剤の開発の歴史, およびその効果的利用」
・浅野新「日焼け止めの科学」
・田原定明「紫外線吸収剤と化粧品」
・中西美樹「日焼け止め化粧料の特性と有用性評価」
・小田島秀樹「高い紫外線防御効果とみずみずしい感触を両立させた三スクリーン製剤の開発」
・日焼け止め・UVケア化粧料概論:※PDFファイルが直接DLされます。
・東機産業「美を演出する科学」
以上!
ちょっとしたコメ返
成分による減衰の比率については調べても出てきませんでしたが、そこまで大きく変わるとは考えにくいです。
だからSPFは目安にはなります。でも絶対的な指標にはなりません。自分で言っておいてなんですがややこしいですね。
以下捕捉:酸化チタンはエネルギーを吸収した後に戻る過程で活性酸素を発生させて周囲の油や樹脂と言った有機物を酸化分解することがあり、それを「光触媒作用」と言います。
坂井章人「微粒子粉体:紫外線防止と粉体」 |
この性質を利用して環境浄化などに使われることもあるのですが、化粧品だと製品の質が落ちるだけです。
対策として活性の小さいルチル型(※1)を用いたり、シリコーン化合物などの有機物によって表面処理が施すことなどによって光触媒活性を実用レベルまで低減させているようです。
本間茂継「化粧品開発に用いられる紫外線防御素材」より |
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